原田のゴミタメ。

私が語ることは、すべて接頭に「私にとって」が与えられねばならない。我儘で、自分勝手で、醜く幼い私の誇大妄想。私的な論理の飛躍は決して万人に敷衍されてはならないが、万人が私の妄想を否定したとき、もはや私には生きる必要がないと思われる。せつに、そう思うのである。

2020-01-01から1年間の記事一覧

さあ永遠なる充実への飛翔を

さあ永遠なる充実への飛翔を 1 大学2年の夏の終り、私は地方に棲まう伯父の元を訪ねることになった。母の年の離れた兄にあたる伯父は、一族、特に5年ほど前に亡くなった祖父との折り合いが悪く、その葬式にも姿を見せなかった。多浪の末にやっと進学し、…

memo日記。

「例えばさ、ある男子学生の前で、一人の女子学生の実験予習ノートが褒められたりするわけだ。TAさんなんかが集まって、へぇ、すごいとか囃すんだね。 「じっさい、その出来は立派なんだ。横目に見ただけでもよく考えて作りこまれていて、それなりの時間と労…

老人とぬいぐるみ

その痩せた老人は一人であったが、独りではなかった。 彼は旅好きで、昨日は東で明日は西といった具合に、あてどなく国々を巡ったものだ。 そんな老人は、常に一人であったが、独りではなかったのである。 彼の旅は、いつもぬいぐるみとともにあった。 故郷…

memomemo

「友達と飲み歩いたり、女を抱いたり、笑ったりするのは構わないよ。でもそれは「それなり」な人間の特権だと思うんだ。絶え間ない努力によってずば抜けて勉強のできる奴がいたとしたら、そいつこそがそういう幸福や歓楽を堂々と享受すべきで、そうでない下…

愚者

序 私には、憧れる人があった。 その憧れは、一個の灯として、私を生かしていたのだ。 1 私がまだ学を知らず、生まれ育った小さな農村で、祖母の手伝いをしていた頃の話である。私を慈しみでもって育ててくれた祖母は領主さまの屋敷に仕えており、そのかど…

みんなで笑おう。

悪とは何か。 それは害意の総称である。 悪の定義が何であれ、そこには必ず他者が存在する。 孤独者にとって究極的な悪など存在しえず、悪はただ他者の想起によって起る。 一体の個人に対する害意であったり、他者の集団に対する背信であったり。 ただ独り居…

個人的試論。

私が、一般に「悪い」と言われていることを人にする。 つまりは、他人に危害を加える。 すると私は(当人、あるいは関係者から)憎まれるだろう。 私は同じように危害を加えられるかも知れない。 あるいは、憎しみでもって、より苛烈な復讐を被るかも知れな…

悪。

悪とはなんだ? 悪とは闇だ。希望の闇だ。 薄暗がりで蹲る、傷ついた人間を包み込む、希望の闇だ。 そのままでいいんだよ。と。変わらなくても、苦しまなくてもいいんだよ。と。 一切を、ありのままを包み込む、希望の闇だ。 歪なものも、醜いものも、弱く劣…

妄言醜

妄言的な思い付きの置き場。 思いついたら書き足してゆきます。 作品と作者は切り離して考えねばならない。 およそ創作物は100%の嘘八百であるということを、常に自覚しなければならない。 そうしないと、心がもたない。 25/07/2020 いかに不健全なものであ…

願い。

モラルや道徳を語る人間は、徹底的に、殺さなければならない。 私は、一つの誠実さでもって、これを真に確信する。 道徳、あの幾人もの夢を、人生を、かけがえのないものを、したり顔で、問答無用で踏みにじった、最大級の悪徳! 健全、呪いのように価値観に…

ねがい。

世界が、すべて私だけを慮ってくれたら、どんなに良いだろう! どんなに素晴らしいだろう! どんなにおもしろいだろう! 鬱的な、苦しい、違和感のただなかで、ただただこう思う。 よくばっちゃいけないんだと、教わった。 みんなにやさしくしなさい、ひとを…

悪魔。

悪魔。 「本は酒のようなものです。いけるひとと、いけないひとがいる。得られる感覚は天に昇るようであったりしますが、きっちり害毒であったりする。体力や時間の浪費については、言うまでもないでしょう。ああ、あと、依存性もありますね」「『本は心の栄…

醜人アグリウスの転落

醜人アグリウスの転落 憎むべき醜人アグリウスは言わずもがな、孤独である。それは醜き罪人には当然の仕打ちであり、誰も彼を顧みることはなかった。罪、それは醜いこと。彼は人並みに苦しみ、人並みに絶望し、人並みに腐った。そう思いたかったし、そう思っ…

孤独者ロネリネスの見聞

孤独者ロネリネスの見聞 我らが孤独者ロネリネスは、名前の通り孤独である。 彼は人並みに孤独に苦しみ、人並みに絶望し、人並みに腐った。 ある心地の良い晴れ空の日、彼は正装―おなじみの小綺麗なスーツ―でもって往来に出た。気晴らしの散歩というか、彼が…

無題。

「『課題のせいで好きな勉強をやる時間がねえ!』って言いながら、そのくせ課題終わったらゲームやったりすること、あるじゃないですか」 「へえ、そうなんですか」 「あれにイチャモンつけてくる人に対する返しとして、『貴方は水も飲まずに砂漠を横断する…

頑張るしかない。救いは、無い。

頑張るしかないじゃないか。 他者なんて関係ない、あいつらはみんなで集まって、和気藹々と頑張っているが、それができないぼくは独りで頑張るしかないじゃないか。 みんな間違っているような眼でこっちを見てくるけど、頑張るしかないじゃないか。 みんな頑…

死に至る病

死に至る病。キェルケゴール著/斎藤信治訳岩波書店 教化と覚醒を目的とする一つのキリスト教的=心理的論述、アンティ=クリマックス著セーレン=キェルケゴール編。コペンハーゲン 1849年 主よ!無益なる事物に対しては我等の眼を霞ましめ、汝の凡ゆる真理…

人種差別だー男女差別だーって。 よく叫んでられますね。 そんな大きい問題に飛びつかなくても、差別なんて万人が息をするように、いや、息以前の認識の段階から、平然とやっていることだろうに。 お前は醜い人を見てなんの感情も抱かないのか? お前は不潔…

美しき者どもの殺害。

醜い人間への救済は、もはや「手を差し伸べる」と言った真綿のような遊戯では誤魔化すことができない。 それは、「美しき者ども」の否定、具体的には殺害、蹂躙、身の焼ける苦痛や苦悩の強制によってしか、達しえない。 何をしても醜い以上、自分を映す全て…

記録(1)―円筒。

見渡す限りが濁った黒で、それでも混じり気のない黒で構成される、心なしかぬめぬめとした海の、便宜上ど真ん中。 そこに一本の白い円筒が刺さっていた。遠目に見る分には細長い円筒であるが、接近したならば星間ロケットほどの質量を感じられるであろう。円…

世間が言うところの「彼女たち」と、「私」の違いは何か。 一つの決定的な差として、 「彼女たち」は 尊重されるべき、 守られるべき、 大切にされるべき、 大事にされるべき、 包まれるべき、 優しくされるべき、 どこかふわふわとしたもので、 デリケート…

成し遂げるということ

あることを成し遂げ、報われないとする。 それについて、あらゆる感傷を抱くことが許されるのは、自分自身のみである。 それについて、自虐できるのは、自嘲できるのは、文字通り自分のみである。 あることを成し遂げるとは、そういう特権を手にすることであ…

日記。

先日、俗に言う整髪料とやらを買ったんですよ。 なんとなく、というか生理的に今の髪型が醜くて醜くて嫌ですからね。 床屋に行ったところで、また床屋の鏡に踊らされて、帰った後に泣くだけですからね。 一事が万事ダサいですからね。 まあ、なんだ。とりあ…

ポエム

ノートやSNSに自作の陶酔に満ちた気恥ずかしいポエムを書くことは、なんだかいかにも「青春」という感じでいいなあと思うのです。 私は愚かにも(俗に「青春」と形容される期間に)そういった「青春」を送ることができなかったので、そろそろ純ポエジーな文…

さわやか道祖神

さわやか道祖神 ありきたりな語りだしで非常に申し訳なく思うのだが、とはいえありきたりである以上それは多々あるケースということだし、深層心理の仰々しい学説を持ち出すまでもなく、それは平凡極まりない、いわゆる「日常」の最も妥当な描写なのかもしれ…

メモ。

「昨晩、いわゆる『人間失格』を読んだのだがね」 「ほう。なかなかに印象深いやつじゃないか。どうだった」 「いや、なんというかね、あんなものを見せられて、だからどうしろと、そんな感じがしたよね」

人付きあいが苦手であることをあたかも病理であるように語る人間がいるが、それこそ自らが属する「社会」が標榜する「多様性・個性の尊重」の否定という(自らが属する多数派の基準の押し付けと、少数派あるいは自己以外を病理と断じて排する)自己撞着であ…

僻み。

少なくとも個人主義者にとって、他人の幸せを祝うことは決して義務ではあり得ないし、むしろ相対的に自分の幸せが貶められているにも関わらずそういうことを要求されるのはもはや狂気の沙汰である。 他人の幸せを自分の幸せのように祝える人は、少なくともそ…

嫌悪・違和感・醜さ

私は北大が、そして札幌が嫌いである。 もちろんそれはーというかあらゆる事物はー全て「お前のせい」に還元されるのだが、しかし「嫌い」という所感自体はその所在に関わらず、一個の存在として否定することはできぬものである。 ともかくとして。 私は札幌…

お遊戯

全く読むことができない. 内容が頭に入ってこない. 私はいつになったら哲学ができるのだろうか. 理解することは,他人に語れるようになること. 私は語れない. 内容の無いそれらしいことを,知ったかぶりで嘯くことしかできない. 私はいつになったら哲…