原田のゴミタメ。

私が語ることは、すべて接頭に「私にとって」が与えられねばならない。我儘で、自分勝手で、醜く幼い私の誇大妄想。私的な論理の飛躍は決して万人に敷衍されてはならないが、万人が私の妄想を否定したとき、もはや私には生きる必要がないと思われる。せつに、そう思うのである。

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

脆い部屋

「ん?」 男はその無音の箱に手をかけようとしたところで、始終を見守っていた機械化従者から静止を受けた。 「その箱に手をかけるのはどうかご遠慮願います。それは、全く倫理的に禁止されております」 「俺がこの箱を撫でるだけのことに、一体何の問題があ…