世界が、すべて私だけを慮ってくれたら、どんなに良いだろう!
どんなに素晴らしいだろう!
どんなにおもしろいだろう!
鬱的な、苦しい、違和感のただなかで、ただただこう思う。
よくばっちゃいけないんだと、教わった。
みんなにやさしくしなさい、ひとをいじめてはいけませんと、教わった。
たくさんたくさん絵本をよんだ。
いじわるなおおかみは、吹き飛ばされたり、おなかを裂かれたりした。
よくばりなおじいさんは、つづらを開けてばけものにおそわれ、いつも最後には痛い目にあう。
しかし、考えてみたまえ!
「こうありたい」と願って、なにが悪い!
「こうありたい」とは、ひとつひとつが、ひかりかがやく宝石だ!
みんなが、万人が、願うことのできる、きらきらひかるお星さまだ!
おおかみだって、おじいさんだって、願ったのだ!
「こうありたい」と!
ただ願うことが、なぜ責められる?
「わるもの」は、なぜ泣かねばならない?
尊重されるべき、大切な願いを、なぜ貶す?
願ったからには、実現させるべきだ!
責任なんてどうでもよろしい!
モラル?健全?そんなもの、くそっくらえだ!
ただ、幼子のような純粋さで、ひたすら、ひかりかがやく願いを、つかまえるのだ!
願え、そして、願ったとおりに、笑うのだ!
だれの目もない!
すばらしい願いを抱いて、ひたすら、思うままに、笑うのだ!
あなたは、そうしてよいのだ!
そうするのが、にんげんだ!
とっびっきりのことを、やってしまえ!