原田のゴミタメ。

私が語ることは、すべて接頭に「私にとって」が与えられねばならない。我儘で、自分勝手で、醜く幼い私の誇大妄想。私的な論理の飛躍は決して万人に敷衍されてはならないが、万人が私の妄想を否定したとき、もはや私には生きる必要がないと思われる。せつに、そう思うのである。

布団を被り、沈降する。

醜く苦しい外の世界。

ここはシェルター。

全身を布団に埋めた時、世界は消滅する。

ここだけが唯一絶対の地である。

己のみの実存が確保される。

安寧の足場。